「脚下(あしもと)を看(み)る」という意味だそうです。
新しい一歩を踏み出すには、まず自らの足元を見なければならない。
今の状況を確認しないことには前に進めない。
そういったことを、たった三文字で表しているのが「看脚下」です。
昔の人は本質を突くのがホントにうまいなと感じます。
もっと深く意味を掘り下げていくと、看脚下とは
「いま自分がここで何をしなければならないか」をとっさに掴み、実践すること
だと故松原泰道(まつばらたいどう)師が解説されています。
「何をしなければならないか」と考えると
ほんとうに大切なことにフォーカスできる気がします。
ルーティーンで日々行っていること以外の、ほんとうに大切なこと。
お金をもらえなくても、やりたくなってしまうこと。
情報があふれている現代にこそ「看脚下」は必要なのではないでしょうか。
ついつい周りに目がいってしまって、自分の足元が実は見えていない。
自分はいいものを持っているのにその見積もりができていない。
自分のことを理解するのってむずかしいですけどね…
看脚下ができていれば自分が他人に対して何ができるか分かるし、
その中でほんとうにやりたいことも見えてくるのだと思います。
やらなければいけないことが多いときこそ、看脚下を意識していきたいですね。
対談「勝敗を決するもの」を読んで
今回の対談はこのお二人です!
岩出雅之(いわでまさゆき)
帝京大学ラグビー部監督
西谷浩一(にしたにこういち)
大阪桐蔭高等学校 硬式野球部監督
岩出監督は、全国大学ラグビー選手権で前人未到の九連覇を達成。
そして西谷監督は大阪桐蔭高校を率いて、史上初の二度目の甲子園春夏連覇を達成。
どちらも輝かしすぎる成績ですね…!
そんな名門を引っ張っている両監督から学べる「勝敗を決するもの」とは一体なにか?
読み解いていきたいと思います!
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ダブルゴールを設定する
岩出監督が就任当時に痛感したことは
「帝京ラグビー部という組織自体に魅力がない」ということ。
組織自体を好きにさせるためには、まず環境づくり。
その環境をつくるために行ったことが「ダブルゴール」の設定だそうです。
ダブルゴールの設定とは
「4年間の短期的な目標」と「卒業した後の長期的な目標」を考えること。
大学1年生は「レギュラーになって優勝したい!」という夢を持って大学に入学してくるわけで、そのわくわくをエネルギーに変えるために「短期的な目標」をまず設定します。
また、残念ながら卒業後もラグビーを続けられる人はほんの一握りです。
また選手生命の長いスポーツというわけでもない。
そのため「社会人になってからどういう活躍をしたいか」という長期的な目標も学生のときから意識させておくのだそうです。
これはチームを構成するメンバー一人ひとりのモチベーションを保つことに繋がるのだと思います。
ラグビーで勝っても人生で負けてしまったら仕方がないわけで。
このダブルゴールをメンバー全員で共有していたらより組織の魅力向上に繋がりそうです。
本文中には書かれていませんでしたが、ミーティングとかで共有してそうだなーなんて読んでいて感じました!
苦しいときにどんな姿でいるか
ラグビーも野球も、チームでレギュラーになれる人もいれば当然外れてしまう人もいます。
厳しい練習を重ねてきたのに最終的に試合に出れない…
そうなると拗ねてしまう人も少なからず出てきてしまいそうですよね。
実際そうだったのだと思いますが、そんなときに岩出監督が心がけていたことが
「一番苦しいときにどんな姿でいるか考えてもらう」ということ。
苦しいときに拗ねて、下を向いてしまった場合。
それを後輩に見せたいか。
それを後輩が見たらどう思うか。
そういった心理的な面も指導されるのだそうです。
チームメンバーが苦しいときに苦しい姿を見せず貫き通すことで
チーム全体の雰囲気が良くなることは想像に難くありません。
社会人になるとレギュラーといった考えは薄くなってしまうかもしれませんが、
それでもプロジェクトの中心になる人とそうでない人が出てくると思います。
自分が中心から外れてしまったときに、どういった考えでいられるか。
拗ねた姿を後輩に見せたいか。
わたしは絶対に見せたくありません笑
学生に向けた指導として書かれていましたが、社会人にも通ずる話だと感じます。
「勝たせたいな」と考える
監督という立場で指導している際に
「勝ちたい」と思っていたときはなかなか勝てなかった。
しかし、部員たちを「勝たせたいな」と考えるようになってから少しずつ勝てるようになったそうです。
そして最終的には「幸せにしてやりたいな」と思うようになって優勝に繋がっていったのだとか。
わたしの想像ですが、
「勝ちたい」と考えているときは、考えはまだ「個」です。
しかし「勝たせたい」になった瞬間に意識は周りに広がる。
どちらの考えのリーダーについていきたいかといったら…
言うまでもありませんよね笑
チームの雰囲気が良くなるのも明らかに後者の「勝たせたい」という考えの影響でしょう。
こう考えるとリーダーの考え次第で組織の結果って怖いほど決まってしまいますね。
リーダーが「個」の考えか、「公」の考えを持っているか。
この違いはびっくりするくらい大きいということを改めて感じました。
わたしも誰かを勝たせるためにブログを続けていこうと思います。
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さいごに
今回の特集を読んで感じたのは
リーダーがしっかり自分の足元を見るというのは大切だ
ということです。
部活であれ、会社であれリーダーがその環境に及ぼす影響はすごく大きい。
だからこそリーダーがしっかり足元を見て、
今自分にできる最善のことは何か
今の自分は「個」になっていないか
をしっかり意識することが大事なのではと感じます。
2019年もそろそろ後半戦に突入しますが
しっかり足元を見つめて前進していきましょう!
それでは、また。