2月号のテーマは「気韻生動(きいんせいどう)」。
気韻生動とは…
「絵や書などで気品がいきいきと感じられること」
気韻の「韻」とはリズムのこと。
つまり「気が独特のリズムを持って迫ってくること」を気韻生動と言います。
「この人といると元気出るなー!」って人いませんか?
それも「気韻生動」のひとつです!
絵や書などの芸術作品から気韻生動を感じることもあれば、人から感じることもあるそうですよ。
対談「不可能を可能に変える経営哲学」
今月号はセブンイレブンの鈴木名誉顧問と、100円SHOPダイソーの生みの親・矢野会長との対談!
2人が気韻生動のために心がけていることは何なのか。
さっそく読み解いていきたいと思います!
鈴木敏文(すずき・としふみ)
セブン&アイ・ホールディングス名誉顧問
1932年長野県生まれ。1973年セブン-イレブン・ジャパンを設立し、コンビニエンスストアを全国に広め、日本一の流通グループとして今日まで流通業界を牽引する。
矢野博丈(やの・ひろたけ)
大創産業会長
1943年広島県生まれ。9回の転職を重ね、1972年雑貨の移動販売を行う矢野商店を夫婦で創業。1977年大創産業創立。1987年「100円SHOPダイソー」1号店が誕生する。2018年業界シェア56%の業界トップ企業に。
過去を捨てろ!
先生の「過去を捨てろ」という言葉に驚かされました…!
というのも、致知という雑誌は先人の教えや歴史から学ぶものかと思っていたので…笑
その雑誌に「過去は捨てなさい!一度忘れよう!」みたいに書かれていたので意外だったのです。
もちろん「過去=いらないもの」という意味ではないでしょう。
年齢を重ねている方でも過去のやり方を繰り返すのではなく、新しい施策をやり続けている姿勢に驚いたのです。
変化の激しい時代だからこそ過去にとらわれない。
そのスタンスが大切なのかなと感じます。
過去に成功した事例を疑っていくこと。
自分の成功経験や、他人の成功事例も「今の時代ではどのように応用できるだろう」と考えることが気韻生動のためには必要なのかもしれません。
何が本質なのかを見抜く
経営者として本質を見抜くためには「常にお客様の立場で考えること」が大切だと鈴木氏は言います。
そして本質を見抜くと物事が「単純」になるのだとか。
セブン-イレブンを日本で展開する際に最後までロイヤリティでもめていたようです。
売上高に対して1%のロイヤリティを要求されているところを、どうしても0.5%にしたい。
そこで、
「本来の目的はあなた方のライセンス収入が大きくなること。そのためには我々が健全な経営をして売上高を伸ばしていく必要がある」
と、相手の立場で考え、相手のメリットを説いていきました。
そうすることで相手が譲歩してくれ、最終的に0.6%のロイヤリティで合意してくれたのです。
人が何かアクションを起こす際は、仕事でもプライベートでも必ず「他人」の存在があります。
相手の視点を意識することで「本質」が捉えやすくなるということかなと感じます。
一歩先の未来に目を向ける
鈴木先生が仰るには、生き方には3種類あるそうです。
一つは、現状に不満を言いながら生きる。
また、目標をしっかり定めてゴールから逆算する生き方。
そして、三つ目は「一歩先の未来に目を向ける生き方」です。
どれがいいというわけではありません(この場合、ひとつめの生き方はしない方がいいとは思いますが笑)。
様々な生き方があるなかで、「一歩先の未来」に目を向け続けたことで変化に対応することができたとのこと。
そして可能性が見えたら、一所懸命に取り組んでいったといいます。
次々と新しい技術やらサービスやらが登場する時代だからこそ、
あまり遠すぎず「一歩先の未来」を見据えることで柔軟な対応が可能になってくるのだと思います。
遠くばかり見ていると、急な進路変更は難しくなってしまいますからね。
さいごに
変化の激しいこの時代に、過去の成功に縋り付いていたら失敗が多くなる。
不可能の可能に変える秘訣はここにあるのかもしれません。
2019年は気韻生動な人に少しでも近づくこと。
そして、このブログからも気韻生動を感じてもらえることを目標にしていきたいと思います。
それでは、また!