致知2025年11月号の特集テーマは「名を成すは毎(つね)に窮苦(きゅうく)の日にあり」です。
この「名を成すは毎(つね)に窮苦(きゅうく)の日にあり」とはどういう意味か?以下、総リード分から一部引用します。
人が名を成す、即ち成功するのは突然成功するわけではない。必ず窮苦の日があって、それによって鍛えられて成功する。だから、成功するかどうかは窮苦の日の過ごし方で分かる。同じように、失敗するのはたいてい得意・得志の時による。うまくいっていい気になっていて失敗する、ということである。
つまり「成功するかどうかは、苦しい日の過ごし方にかかっている」ということだと思います。
- なんか調子が悪いなぁという日
- 苦しい逆境ばかりが続く日々
- 厳しい状況のとき
このようなマイナスばかりが続くときでも、実は裏側には「プラス」のことがくっついている。逆境のときこそ「自暴自棄」になるのではなく、淡々と自分の道を歩き続けることが大切なようです。
逆境を乗り越えられる自分になるためのも、今月号の致知から学んでいきたいと思います。
対談「勝利への道は、努力と辛苦の日にあり」を読んで

今回私が選んだ対談は、以下のお二人です。
■ 野村忠宏(のむら・ただひろ)
Nextend代表取締役・ミキハウススポーツクラブGM。柔道男子60kg級でアトランタ五輪・シドニー五輪・アテネ五輪で柔道史上初、また全競技を通じてアジア人初となる五輪三連覇を達成。
■ 阿部一二三(あべ・ひふみ)
東京2020五輪・パリ2024五輪男子柔道66kg級で二連覇を達成。
お二人の対談から、印象に残った部分を深堀りしてみます。
- 真剣な努力を続けた未来の自分に期待する
- よい出逢いを引き寄せるのは自分
- 自分の物語は自分自身で創る
1. 真剣な努力を続けた未来の自分に期待する
野村氏の言葉を、以下引用します。
理想の柔道を思い描き、いまの自分ではなく、真剣な努力を続けた未来の自分に期待しようと考え、柔道に向き合っていたんです。
今の自分に期待するのではなく「真剣な努力を続けた未来の自分に期待する」というのは、新しい視点だなぁと感じました。
人間なら誰しも明るい未来を望むはずだから「もし真剣な努力を続けたら…」と想像なんてしちゃった日には、努力しないわけにはいかなくなる。これはすごく上手に自分を騙す方法ですよね。
例えば、こういうブログとかダイエットとかって続かないものの代名詞みたいになってるじゃないですか。
けど「もしこれを継続できたら…ページビューが爆増するかも?」「理想の体型になれちゃうかも?」と想像するだけで行動できそうです。
2. よい出逢いを引き寄せるのは自分
こちらも野村氏の言葉から引用します。
誰と出逢うかはものすごく大事なことだと思いますし、その出逢いを引き寄せるのは自分なのかもしれないという気もします。やはり自分の中にこうなりたいという真剣なものがなければ、そもそも出会いのきっかけも得られないでしょうし、出逢いを生かすこともできないと思うんです。
「自分の中にこうなりたいという真剣なもの」がないと「良い出逢いを引き寄せることはできない」……というのはすごく共感できます。
「こういう未来にしたい!」と心から願うからアンテナが立っていろんなことに気付けるようになる、と思うからです。
だから「いい出逢いがないな〜」と考えている人がいれば、その前に「自分はどんな未来を描きたいのか?」と真剣に向き合うのがいいのかなと。
- こんなライフスタイルにしたいな
- 仕事でもっと結果出せる自分になりたい
- もっと世界がこういう風に変わればいいのに
みたいな感じで「自分の中に真剣なもの」をまずは描いてみる。そうすることで「よい出逢い」って引き寄せられるんですね……すごく勉強になりました。
3. 自分の物語は自分自身で創る
3つ目は、阿部選手の言葉から引用します。
執念とぶれない姿勢。野村さんの言葉から、一度決めたらもうやるしかない、自分の物語は自分自身で創っていくしかないんだと込み上げてくるものがありました。
「自分の物語は自分自身で創っていくしかない」とは、まさにその通りですよね。阿部選手は「オリンピック三連覇、その先にある四連覇」という物語を自分で創っています。
- 人生はコントロールできないことばかり起きる!
- 自分の物語を作ることはできないよ!
- いろんな外部からの影響があるし!
と思う人が多いかもしれません。わたし自身も正直そう思ってはいます。……が、それでも「こういう未来にしたいな〜」と描くことはできますよね。
たとえば「今は会社員だけど、もっと自由に働けるようになりたいな」と考えている人の場合、「今すぐは無理だけど、3年後くらいには独立してみよう」と大まかな方向性を定めることはできると思うんです。
すぐに決めることはできないかもしれない。でも、ちょっとずつ行動できることはきっとある。とりあえずはこれでOK!
まとめ
この記事では、致知2025年11月号「名を成すは毎(つね)に窮苦(きゅうく)の日にあり」を読んで気付いたことをまとめました。
今回の総リード文や対談記事を読んで感じたことは「うまく行かない苦しい期間でも、自暴自棄にならず丁寧に毎日を過ごした方がいいかも」ということです。
本文中には書いてないのですが「丁寧に」という部分は特に強調したいです。
総リード文より引用します。
「やけなど起こすのは、毎日の白紙の1ページを自分自身で汚すのと同様で、結局自ら自己の運命を投げ捨てるものといえましょう」
なんかうまくいかんな〜という期間が続いても(窮苦の日がずっと続くように感じても)、自分の物語は自分で創るぜ!という心持ちで過ごしていきましょう。
#致知2025年11月号 #名を成すは毎に窮苦の日にあり