2023年最初のテーマは「遂げずばやまじ」!
「遂げずばやまじ」とは「目標を持ったら成功するまでは絶対にやめない」という意味の決意の言葉。
新年は多くの人が目標を立てますよね。
しかし、せっかく立てた目標も年末までに達成できる人はそれほど多くはないのではないでしょうか…もちろんわたしもその一人です。
「成功するためには、成功するまで続けることである。途中で諦めてしまえば、それで失敗である」とは松下幸之助氏の言葉。
2023年は必ず目標を達成する!
そんな方に向けて今月号を読み解いていきます。
対談「人生死ぬまで通過点」を読んでみて
冒頭の対談を飾っているのは、このお二人!
■ 小嶋新太(こじま・あらた)
日本体育大学柔道部女子監督
■ 阿部詩(あべ・うた)
東京オリンピック柔道女子52kg級金メダリスト
東京オリンピックにて史上初の兄妹同日金メダルを獲得した姿を覚えている方も多いのではないでしょうか?
致知は経営者の対談が多いイメージです。
しかし、スポーツからも人生を歩むうえでヒントになることをたくさん学べます。わたしはアスリートの話が好きなので今回はこのお二人の対談を選択しました!
わたしが対談を読んで学んだ点は、以下の3点です。
- 魔物は自分の心が作り出す
- 心を痛めず、有頂天にならず
- 審判に任せた柔道をしてはならない
以下で丁寧に深堀りしていきます。
1. 魔物は自分の心が作り出す
オリンピックには魔物がいる…
この言葉は一度くらい耳にしたことがありますよね。
優勝候補だった人が初戦で敗退してしまった…勝てる試合だったのに終了間際で逆転された…など、意外な結果になってしまうことを「魔物がいた」などとよく表現します。
魔物は自分の力ではどうにもならない。
多くの人がそう感じてしまうことを、阿部選手は「魔物は自分の心が作り出すもの」かもしれないと考察しています。
魔物が現れるかどうかは「全て自分次第である」とのこと。
魔物を作りださないコツは、以下の通り。
- これまで準備をしてきたことに自身を持つ
- 普段どおりに一戦一戦集中する
- 勝つことだけに意識を向ける
思い通りの結果にならなかったときに「魔物がいた」と理由を付けるのはかんたんです。
そうではなく「全ては自分次第である」と、勝敗の原因を全部自分に起因されるのがとてもカッコよく、プロのすごさを感じました。
勝つための心構えを阿部選手から学ばせていただきました。
★ Point : 勝つためには、自分で魔物を作らないこと。
2. 心を痛めず、有頂天にならず
阿部選手は、部屋にその年の目標と以下の言葉を掲げているそうです。
思い通りにならないかといって心を痛めてはならない。思い通りになったからといって有頂天になってもいけない。
平安無事が続いてもそれを頼りにしてはならないし、最初に困難にぶつかってもくじけてはならない。
これは東洋古典「菜根譚(さいこんたん)」に出てくる格言の現代語訳です。
今月号の特集テーマ「遂げずばやまじ(目標を持ったら成功するまでは絶対にやめない)」にピッタリの言葉ではないでしょうか。
モノゴトを継続させるのって難しいですよね…
ダイエット、運動、ブログ、SNSの更新など…大体が思い通りにならず「もういいや!」と投げやりになりがちです。
わたしもこのブログを続けるのに何回心が痛んだか分かりません。
しかし、阿部選手が部屋に掲げる菜根譚の言葉では「思い通りにならなくても心は痛めるな」と説きます。
わたしも「思い通りにならなくても心を痛めてはならない」には大賛成。
なぜなら、最初からうまくいくことなんてほぼないからです。
失敗しても「失敗する原因のデータが取れたなぁ」くらいの気持ちでちょうどいいと思います。大切なのは「成功するまでやめないこと」なので。
難しいのは「成功したときに有頂天にならないこと」ではないでしょうか。
うまくいったら誰でも浮かれてしまいがち。
そんなときでも気を引き締めて、成功の要因を分析する。そして継続して勝ち続けるために次に活かしていく行動が必要だと感じました。
★ Point : 思い通りにならなかった原因、思い通りになった要因をキチンと分析して言語化する。
3. 審判に任せた柔道をしてはならない
以下は、山下泰裕(やました・やすひろ)先生が紹介している篠原信一さんの言葉です。
山下先生は柔道界最強の男と呼ばれ、公式戦203勝連勝のギネス記録保持者。
審判が間違えるような、そんな試合をした自分に責任がある。誰が見ても納得するような柔道をしなければいけなかったんだ。
2000年シドニー五輪の際、篠原信一選手は男子100kg超級決勝戦にて「世紀の大誤審」にて金メダルを逃しています。
ぜひ動画でもご覧ください。
審判の判定によって勝敗が決まってしまう柔道。
誤審によって銀メダルになってしまった篠原選手ですが文句など一切言わず、自分から相手に握手を求めている姿はとてもカッコいい。
負けても「審判が間違えるような試合をした自分に責任がある」と、敗戦の原因が自分にあると言い切るのもクールすぎます。
そんな姿から「遂げずばやまじ(目標を持ったら成功するまでは絶対にやめない)」に必要なことは、自分で責任を取る力ではないかと感じました。
他責ではなく、全て自責と捉える。
そうすることで自身の器を広げることができます。
器が広がることでできることもグッと増え、成功する確率もアップするのだと思います。
仕事で結果を出しても認めてもらえずモヤモヤする…そういうときでも「原因は自分にある!」と自分にベクトルを向けることができるか。
わたしも「他責ではなく自責」を意識していきます。
★ Point : 失敗した原因は、自分にあると考える。
阿部詩選手のおすすめ本
小嶋監督が阿部選手にプレゼントした「1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書」です。
阿部選手はこの本を読み、オリンピックという大舞台で自分を信じて戦う覚悟が決まったそうです。
1ページずつ完結するので読みやすくおすすめの1冊。
まとめ
致知2023年1月号「遂げずばやまじ」を読んで気づいたことをまとめました。
- 魔物は自分の心が作り出す
- 心を痛めず、有頂天にならず
- 審判に任せた柔道をしてはならない
以上の3つの視点から考えてきましたが、継続するためには「心を痛めず、有頂天にならず」の考えが特に大切かと思います。
続けることは、とにかく難しい。
特にうまくいかないことを続けると心がすり減っていきますよね。
でも難しいからこそ継続することで他者と差別化できることも確かです。
それに目標が達成できた方がなにより楽しい。
2023年を目標達成できてより良い年にしていくためにも、以下の菜根譚の教えをもう一度読んで新年を迎えていきましょう!
思い通りにならないかといって心を痛めてはならない。思い通りになったからといって有頂天になってもいけない。
平安無事が続いてもそれを頼りにしてはならないし、最初に困難にぶつかってもくじけてはならない。
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