前回の記事にて戦略の階層の全体について書かせていただきました。
まだ読んでいない方は合わせてどうぞ!
>>>戦略の階層について
今回はそれぞれの階層の考え方を掘り下げていくわけですが、
戦略の階層において、「世界観・政策・大戦略・軍事戦略」が特に大切になってくるのでそこに焦点を定めて話を進めていきます。
世界観のポイント
世界観を考えるときは「名詞」にすることが大切です!
「平和な世界」や「世界で存在感のある日本」など名詞で終わらせるようにしましょう。
具体的にする必要は全くなく、抽象的で構いません。
コーヒーが好きな人なら「世界一コーヒー好きが多い国」でしょうし、
寿司職人なら「寿司が世界中から愛されている世界」になるかもしれません。
また、世界観は階層において一番上の概念になりますが、もちろん個人においての世界観なので当然「変化」していくことが考えられます。
人生のステージによって大切なものは変わってきますからね。
なので「絶対に変えてはならないもの!」ではなく「とりあえずこんな感じかな~」くらいの気持ちで考えてもらって構いません。
政策のポイント
世界観の「名詞」と比較して、政策は「動詞」にしていきます。
設定した世界観をどの方向で達成していくのかを定めていくのです。
世界観の方向付けをして、少しだけ具体的にする感じですかね。
たとえば、世界観が「世界平和」だったとしましょう。
世界平和と一口に言っても、達成するためにはいろいろな方法がありますよね?
政治家になるでもいいし、体力に自信のある人なら自衛隊に入隊するというのもありかもしれません。
「世界一コーヒー好きが多い国」を達成するにはどんな方法があるでしょうか?
店舗を増やす、コーヒーのバリエーションを増やす、コーヒーの単価を下げる、などなど。
自分には経営の知識が必要なのか、豆の知識が必要なのか…世界観を達成するための方向付けをしていきましょう。
大戦略のポイント
大戦略に入れるべき項目は「ヒト・モノ・カネ」です。
自分にはどういった人脈が必要なのか、
どんなモノが必要で、どのようにカネを調達していくのか。
そういった具体的な項目を考えていきましょう。
また、住む場所(地理的なこと)もここに入ってきます。
戦略の階層において、この大戦略はとても大切な部分になります。
ここがしっかりしていないと、軍事戦略以下が活きてきません。
会社に勤めている方は「会社を辞めても残っているもの」と考えても分かりやすいかもしれません。
もし会社を辞めても残っている人脈(同盟)はどこなのか。
残っている資産は何か。
そういった観点で考え、大戦略に入れていきましょう。
大戦略はとても大切なので、さらに追加していくと
大戦略=ライフワーク
とも言えます。
これはどういうことかと言うと「お金が貰えなくてもやりたいこと」になります。
目の前の仕事に追われてしまうと、自分がほんとうにやりたいことを忘れてしまうこともあると思います。
そんなとき「お金がもらえなくてもやりたいことはなんだろう?」と考えてみてください。
それがあなたの大戦略になりますよ!
・大戦略の項目は「ヒト・モノ・カネ」
・会社を辞めても残るものは何か
・お金が貰えなくてもやりたいことは何か
軍事戦略のポイント
大戦略が「ライフワーク」だったのに対して、
軍事戦略は「ライスワーク」と捉えてください。
ライスワークとは「食べていくための仕事」というイメージです。
つまり「お金をもらうためにやること」が軍事戦略です。
会社員の方は今の仕事がとりあえず軍事戦略に入ります。
どのようにマネタイズしていくのかをここの階層で考えていきましょう。
大切なのはズレに気づくこと
ここまで戦略の階層を作ってくると気づくことがあります。
それは、「世界観・政策と軍事戦略のズレ」です。
世界観から軍事戦略までがバシッと一本の軸で書ける人は大丈夫です!
自分の世界観と今やっていることがしっかりとリンクしています。
しかし、大半の人はそうなってないようなのです。
「自分が達成したい世界観と、今やっている仕事が全然合ってない…」
と悲観的になることはありません!
というより、そこのズレに気づくことが戦略の階層を作る意義かなとわたしは思います。
ズレを確認したら、
「どうやったらこのズレを解消していけるのだろう?」
と新しい視点で考えることができるようになりますよね。
ぜひ一度立ち止まって、自分の戦略を考えてみてください!